俺様魔王の甘い口づけ




「芽衣子は、関係ないだろう!俺に文句があるなら直接俺に仕掛けてくればよい」

「なんでこんな人間なんか庇う!ルイは、そんな奴じゃなかったでしょ!」




アンリが見てきたルイ。
それが、本当のルイなのだと。
その姿が、ルイ自身なのだと信じてきたんだ。


でも、そうじゃなかった。




自分の知らないルイ。
愛されることなんて望まなかった。
だって、誰も愛さないのがルイだと思ってたから。



でも、違ったんだよね?





「アンリ・・・、間違ってる。こんな方法・・・」




こんな方法で、ルイは見てくれないよ。
ルイの愛なんて、向かないよ。





「人間の言葉なんか聞かない!そうでしょう!?ルイ!そうだったでしょう!」





言い聞かせるように。
確かめるように。




アンリの叫びは、痛いくらいに響く。