「ハンスさま!」 その時、リオンの声が響く。 こちらに向かい走って向かってくるリオンの姿。 「リオン。芽衣子さまの事を頼みました」 「はい」 「では、芽衣子さま。いってまいります」 ハンスはそう言うと、城の方に向かい走って行ってしまう。 リオンは私に寄り添ってくれる。 「リオン・・・私・・・」 「ルイさまたちを信じよう」 私に何ができるの? ここで、黙って待っているしかできないの? ルイ・・・。 どうか、どうか。 無事でいて。