「芽衣子は、自分の世界に戻りたいと思ってるのか・・・?」




自分が思いついた芽衣子の願い。
自分にはこの世界で行く場所なんてないと言っていた。



だから、自分の世界に戻りたいと・・・?



「その方法を、探してたのか?」

「芽衣子を、救いたいですか?」




その男は、ルイの問いには答えずただそう言った。




「そのために、俺は来たのだ」

「彼女を、救いたいと願うあなたならきっとわかるはずですよ。魔術師は、この先の洞窟の中にいます」

「・・・!」

「ですが、ご存じのとおり、魔術師はたとえ魔王さまでも支配することのできる力を持っています。それでも、行きますか?」

「俺が、そんな者に怖気づくとでも思っているのか」




男は、その言葉を聞き微笑んだ。





「そうですか。では、健闘を祈ります…」





ルイは、その男の元を後にし、その洞窟に向かった。