「あ、ルイ・・・」





廊下でルイの姿を見かけた。
声をかけた私を、ルイはチラリと見たけどそのままなにも言わずに通り過ぎてしまう。




あの日から、ずっとそうだ。
この胸のしるしをルイに見られたあの日。


その日以降、ルイは私の事を避けている。


違う。
避けてるわけじゃない。



まるでそこに私がいないみたいに。




私の事なんてもうどうでもいいんだよね。
私が嘘をついたことくらい、ルイにはお見通しだったのかもしれない。



だから、そんな私の事なんて。




胸が苦しい。





苦しいよ、ルイ。