ハンスに手伝ってもらいルイをルイのベッドに寝かせる。
「熱、ですね」
「悪魔も、風邪をひいたりするんだ」
「それは、もちろんですよ」
なんだか、不思議だ。
無敵なイメージがあったから。
「私は、ルイさまの抜けた仕事をこなしてきますので・・・。何かあれば、いつでも呼んでくださいね」
「あ、うん」
そう言ってハンスは部屋を出て行ってしまう。
二人きりの部屋。
ルイは少し苦しそうな呼吸をしている。
「ルイ・・・」
呼びかけても、返事はない。
ねぇルイ。
さっきの言葉は、本心だった?
熱に浮かされ、熱のしんどさを勘違いしただけなの?


