「なぜ、・・・俺なんかを庇ったのだ」
身体をそっと離し、ルイがそう言った。
なぜ、そう言われて考える。
「なぜって言われても・・・。ルイが撃たれちゃうって思ったら、身体が勝手に動いたの」
「助けられなくとも、俺がやられるわけないだろう」
「そう・・・だよね・・・」
余計なお世話だったよね。
でも、つい体が動いたんだから仕方ない。
なんだろう、いつの間にかルイの存在が私の中で大きくなっている気がするんだ。
「でも・・・」
「ん?」
「助かった。・・・感謝している」
顔をそらしながらそう言った。
ルイが、お礼を言ってる?
ウソ・・・。
「ウソだぁ!」
「な、なにがだ」
「だって、今、ありがとうって!」


