ゆっくりと、私は瞳を開いた。
いったい私はどうしたんだっけ・・・。
ゆっくりと覚醒していく脳は、あった事をゆっくりと思い出させていく。
そうだ、私ルイを裏切った。
そんな私をルイは助けに来てくれたんだ・・・。
額に、温もりを感じる。
その温もりは、一体なんだろう・・・。
視線を向けると、その先にはルイ。
ルイは、私の額に手を乗せ、そのまま眠っていた。
「ルイ・・・」
優しい手。
どうしてこんなに優しい手を差し伸べてくれているの?
私、ルイの事傷つけたのに・・・。
ルイの瞳が開かれ、私を捉えた。
「・・・芽衣子」
「ルイ・・・」
「また、泣いている・・・」
私の頬を伝う涙を見て、ルイは切なげな声を上げる。
「ルイ・・・ごめんね・・・」
もう、ルイに会わせる顔がないと思ってた。


