一体、何が起きたのか一瞬わからなかった。





エドワードにしてはよく考えた物だと思った。
でも、銃をよける自信はあったし、例えあたったとしてもこの場を切り抜けることは容易いと踏んでいた。




傷は、人間よりも治りが早い。
だからどうにでもなると。






それなのに、銃声の後に感じたのは痛みでもなんでもなく、温もり・・・だった。






「めい・・・こ・・・?」




なぜ、芽衣子がここにいるのかと。
エドワードの側にいたはずだ。


ドン、とぶつかるようにしてルイの身体にもたれかかる芽衣子の身体。
その体を受け取ると、ぬるっとした感触に胸騒ぎがした。



腕から流れる血ではない、別の・・・。





「る・・・い・・・」





力なく呼ぶ声が、小さく消えていく。
ルイを見た瞳がゆっくりと閉じていく。