サクセサーズ

「じゃ、じゃあジルはわたしたちの味方なの?」




「一族をめちゃくちゃにしてくれた奴の味方なんて誰がする訳?」



ジルは笑いながらに言った。笑ってはいたものの、表情は真剣そのものだ。




「闇に対抗できるのは光のみなの。あたし一人ではどうすることもできないわ。



明日にでもあなた達を、シャーマンたちの元に案内するわ


そこで、光の紋章を新しく授けてもらうの。そうすれば、リリィの魔法の潜在能力を存分に引き出すことができる。



とにかく、会っていきなりこんなこと話すのもおかしいんだけど…。この世界のためにも、一族の仇のためにも、あなたの力が必要なの。頼む…この通りよ」




そう言うと、ジルは深々と頭を下げた。
握られた拳はかたく握られ震えていて、その拳に涙が零れ落ちた。