サクセサーズ

すると、村の門が見えてきた。離れた距離からであるが、村人たちが門の前で待ち伏せをしているのがわかった。



「どうしよう!こ、これじゃあおしまいだよ…!わたし、奴隷にされちゃう!!い、いや…っ」



リリィは悲鳴を上げようとしたが
再びアレンがその口をふさいだ。



「落ち着け…俺とてあまり人を傷つけたくはない。お前に手伝ってもらいたいことがある………できるか?」



「う、うん。で、できるかな…」



リリィの反応をみたアレンは皮肉っぽく言った。



「出来なきゃ、本当に奴隷にされるぞ?お先真っ暗!」



「えっ!?い、いやああ!」




「くっくっ…まあ大丈夫さ」



リリィの反応を面白がってアレンは声を抑えて笑った。



こんな表情もするんだと、ぽかんと口を開けて立ち尽くしていたがグイッと手を強く引かれた。



「ほら、行くぞ!」



再び走り出す。出口は近い。