サクセサーズ

村の僅かな街灯を頼りに二人は走る。リリィの家が村の奥にあるため、結構距離が長くてきつい。


リリィは疲れで、走っている今にでも倒れそうである。



一方アレンは全く息は切れていない。旅をしているだけあって、これくらいのことでは疲れを感じさせない。




「あ、アレン…し、死んじゃうよ」



「出口までもう少しだ、頑張れ」




繋がれた手がぎゅっと強く握られる。



リリィは、アレンの足を引っ張らないよう自分の力を振り絞って全力で走る。