サクセサーズ

「あ、アレン!そ、村長さんは…」



「心配ない。しばらくは動けないだろうが命に別状はないだろう」




本当はお年寄りには優しくしてあげなければいけないのだが、今はそんなことを言っている場合ではない。逃げるのが先だ。



「いたぞ!追え!逃がすな!」




他の村人が声を上げるたびにアレン達は角を使って姿を隠し、出口である門を目指した。



幸運なことに、村の者は歳を重ねた者が多かった。アレンたちの素早い走りには追いつかないだろう。