サクセサーズ

リリィたちがジストに滞在して何週間か経った。リリィの魔法は格段に磨きがかかっていた。勿論アレンも剣術の練習を合間を縫って行った。



アジトであると言われるパーズの闘技場へと向かう。カフラーにお願いして途中までではあるが、ラクダを貸してもらうことになった。もちろん、護衛の者も何人かついている。



ジリジリと強い日差しが照りつける。広大な砂漠の中をゆっくりと進む。あまりの暑さで気が狂ってしまいそうだ。



どれほどの時間が経っただろうか。夜を明かして、何時間か進んだ時に、護衛が二人に話しかけた。



「申し訳ございません。我々はここで。もう少し歩いた所にパーズに着きます。あなたがたのご健闘を祈ります」