サクセサーズ

「一体あいつは何者なんだ?やはり、密偵だったのかもしれないな。話さなくてよかった」



こちらの情報を与えてしまったら色々と向こうに対策を取られてしまうかもしれない。不利になるのは確実。




「密偵だったら頭領のことくらい聞いてもよかったかもな。いや、そこまで喋るほど馬鹿じゃないか」




今日あった馴れ馴れしい若者。飄々としていてどこか掴み所がない。考えてることがわからない奴は好きじゃない。何を仕出かすかわからないからだ。




ふらふらとアレンは夜の町を歩いて宿屋へと戻る。