サクセサーズ

クックと不敵に笑うアレンを見て若者もニヤリと笑った。賑やかな酒場の雰囲気と相成って二人の座る席は異様な雰囲気だった。



ポーカーフェイスでのやり取りが続く。どれだけ若者が話をふってもアレンはつれない態度で接し、関係のない話をしてお茶を濁し続けた。




若者はため息をついて、一気に葡萄酒を飲み干した。どうやら骨が折れたようでやれやれと苦笑いをした。



「…オレはそろそろおいとまするで。あんたもパーズに来る時は気ぃつけな」



若者は席を立ってさいならと言うと、何事もなかったかのように酒場から出て行ってしまった。アレンは不審に思って後をそっと追う。しかし、そこにはもう若者の姿はなかったが空からはバサバサと大きな鳥が羽根を羽ばたかせる音が聞こえた。