「いい子で可愛かった…でも、あんな小さな子どもまで働いているだなんて…ジストの人々はた、大変だね」



リリィはそう呟いてアレンを見ると、彼はむすっとした表情をしていた。せっかくの綺麗な顔が台無しだ。舌打ちをしてぶつぶつと文句をいい始める。



「チッ…あのマセガキ何か裏がありそうだな」



「そ、そうかな…」



リリィはアレンの気の触れないよう接するのに精一杯だった。宮殿へ着くまでの辛抱だ。