「なんで…、闇月が、…氷月、なんだよ?」


将騎が縋るような目で私を見る


「…それは私が、っ、異端者…だったからかな…?」



異端者…

これは私が最も人に言われるのを
恐れている言葉


私はもう一度頭に手を伸ばし
黒髪のウイッグを外した

私の姿は完全に氷月であり
私自身_______である


「ねぇ、和哉。貴方は初めて私に会った時、聞いたよね?」


私は和哉と視線を合わせる


「…え?」

「俺たちが、怖くないか_______って…」