秘密の異端者 secondstory


私は屋上の床を蹴る

身を裂くような強い風が頬を殴った

私の身体はグングンと
地面に近づいていく

だが、地面にぶつかる直前に
身体は羽が生えたように軽くなり
そのままフワリと着地した

その姿を弦は見付けていた

私と彼らの距離はまだ遠い

だが、弦はその双眼をしっかりと
こちらに向けていた


「氷月…」


弦がポツリと零した言葉に
辺りはシンとなる

その代わり、沢山の目が
こちらに向けられていた