秘密の異端者 secondstory


「弦っ….。クッ!!」


さっきまで掠れて声が出なかった
私の口から言葉が漏れる

スッと立ち上がった私の表情は
フードに隠れて見えないだろう


「…止まれ」


私の眼下に広がる全ての動きが止まる

まるで時が止まったかのようだ


銅像の様に固まった彼らは
驚きで声も出ない

私は橘の方に手を伸ばす

私の手と橘の姿が重なったその時
橘の握るナイフが私の手の中に
吸い寄せられるように収まった