「迅さん、元の場所に送ります。少し、目を閉じてもらって良いですか?」
私は迅さんに向き合った
迅さんは既に昇り始めた
朝日を見ている
「いや、大丈夫だ。自分で帰れるよ。
暫く、氷月が居ないんだ。いつまでも頼っていられないだろ?」
そう言って迅さんは笑った
でも、不意に真顔になる
「この街は、氷月のお陰で大分安定してきた。
だからこそ、俺は感謝と敬意を持ってこの街を守り続ける義務があると思う。
ここからは、俺たち大人の仕事だ。」
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