「起こしてくれて良かったのに」 私がポツリと呟けば 「あまりにもぐっすり寝てたから起こすの可哀想だったんだよ」 と和哉は笑った 「ふーん…」 話していればいつの間にか 屋上に着き扉を開ければ 「おっせーよ!」 将騎の少し怒ったような声が聞こえる そして屋上に入れば それを宥めようとする裕の姿と それを見物する聡の姿もあった 「コイツが寝てたから」 責任転嫁する弦を横目に見ながら 「悪い」 とりあえず私は謝っておく