「いやっ」

私の胸に顔を埋め、優衣が言った。

「このまま、抱いて欲しいんです…。

誠司さんを、感じたいんです」

「でも…」

私が言うのを止めるように、優衣が唇をふさいだ。

キスされたまま、優衣にジャケットを脱がされる。

その体勢のまま、今度はシャツに手をかけられた。

焦らすように、シャツのボタンを外して行く優衣の手。

「――ッ……はっ……」

全部外される前に、私は唇を離した。

今度は私が脱がせる番と言うように、私は優衣の服を脱がせた。

キャミソール姿になった彼女を、私は抱き締める。

抱き締めながら、手探りで腰に触れた。

触れたとたん、優衣の躰がビクッと震えた。

顔を見ると、優衣は目を閉じていた。

唇が震えている。

肩紐が下がって、むき出しになった彼女の肩に舌を這わせた。

「んっ…んんっ…」

鼻にかかったような、甘い声。

首筋に荒い吐息がかかる。

激しい鼓動が、胸に伝わっていた。

優衣の荒い吐息と激しい鼓動――頭がおかしくなりそうだ。

いや、もうおかしくなっていた。