「どうかしたんですか?」

「ん?

いや、同じことを考えていたんだなって思って」

「誠司さんも?」

「そう……思ってた」

私は頭をかいた。

「今どうしてたんですか?」

「シャワー浴びて、寝ようとしてた。

今、ベッドの上にいる」

「え…。

そうでしたか」

「どうした?」

「いえ…何も」

恥ずかしそうに、優衣が言った。

昨日の情事が浮かんだ。

私も恥ずかしく思った。

2人そろって黙っていた。

その沈黙を破るように優衣が、
「わたし……もう寝ます」
と、言った。

「そうか。

じゃあ、おやすみ」

「おやすみなさい」