「――愛してます…」

ささやくように、優衣が言った。

愛しさがあふれた。

私は優衣を強く抱き締めた。

「私も、お前を愛してる…」

彼女の耳に愛の言葉を言った。

私の背に、優衣の両手が回った。

「優衣…」

彼女の耳たぶに舌を這わせた。

「…んっ」

鼻にかかったような甘ったるい声。

乱したくなった。

優衣の全てを、五感に刻みつけたいと思った。

毒の作用だろうか?

それとも、私の本能か――。

「……て」

呟くように、優衣が言った。

私は聞こえないフリをすると、耳たぶを甘噛みした。

「……あっ」

ビクッと、彼女の躰が震える。

「聞こえなかった」

イジワルをするように、私は言った。

「……いて。

――わたしを、抱いてください…」

答えるように、私は唇を重ねた。