優衣と結ばれた。

それは、毒を飲んだことと同じ行為だった。

甘過ぎる毒――私はそれを飲んだ。

苦みと痛みを知らない、甘いだけの毒。

その毒の名は、“罪”――。


「本当に私でいいのか?」

夕飯の後片付けをしている優衣に、私は聞いた。

その質問に優衣は不思議そうな顔をすると、水道の蛇口を閉めた。

私のところにきた。

そっと、優衣の手が私の頬に触れた。

冷たい手だった。

私は優衣と見つめ合った。

そのまま見つめ合っていたら、優衣が唇を重ねてきた。

私はその優しい口づけを受け入れる。

甘い毒を飲むように。

唇が離れた。