永遠の君に

「いや…。

だって、私のようなおじさんが継父で、君はその…どう思っているかって…」

我ながらめちゃくちゃだと思った。

動揺し過ぎだと。

そんな私の動揺ぶりをおもしろがるように優衣は、
「いいお父さんだって思ってますよ」
と、言った。

「アラフォーの割には、若くてかっこいいお父さんだなって。

誰にも自慢してあげたいくらい素敵な人ですよ、君塚さんは」

この答えの後で、私は何でこんなことを言ってしまったのだろう。

「じゃあ、“好き”か“嫌い”だったら?」

そのとたん、優衣の表情がこわばった。

私は後悔した。

何を言ってしまったんだ、私と言う奴は。

後悔が、私の心を襲った。

「いや…何でもない」

私は優衣から目を反らした。

彼女が私を見つめる視線と、私たちの周りを包んでいる沈黙が痛い。