永遠の君に

けど、肉じゃがはお世話でも何でもなく、本当においしかった。

どんなに腕のいい一流シェフが作った料理よりも、彼女が作った肉じゃがは誰にも叶わないと思った。


優衣が夕飯の後片付けをしている間、私はソファに座っていた。

何もすることがなく、落ちつかないと言うように首をキョロキョロさせていると、壁に1枚の絵画が飾られていることに気づいた。

夕日の絵だった。

私はその絵に歩み寄り、眺めた。

淡々した色づかいで描かれた夕日の絵。

作者名を見ると、優衣の名前があった。

そう言えば、披露宴の席で、絵を描くことが好きだと言っていたっけ。

何も言わず、その絵を眺めていると、優衣が近づいてきた。

手には1冊のスケッチブック。