永遠の君に

それを口に入れる。

「…おいしい」

私は呟いた。

「ホント、ですか?」

呟くような優衣の声。

見ると、ちょっと不安そうな顔で私を見る優衣の姿があった。

「おいしいよ」

私は言った。

ホッとしたのか、優衣が笑顔になった。

私はもう1つじゃがいもをつまむと、口に入れた。

「優衣ちゃん、料理上手だね」

口をモゴモゴさせながら、私は言った。

「ママが仕事で遅くなる時はいつも自分で作っているんです」

自慢気に言う優衣。

重症かも知れないと、私は思った。

優衣の言い方にも、料理にも、ちょっとした仕草にも、私は全て愛しいと感じてしまう。

“娘”なのに。