永遠の君に

「いたよ〜。

かっこいいでしょ?

これでも本当は40近いの」

「おいおい、年まで言わなくてもいいだろ」

ちゃんと言えてるのか、少し心配だった。

「えぇ〜。

すっごい若ーい!

40に見えなーい!」

よ、40…。

まだ37なのに……。

「うらやましーい!

ウチの親父と取り替えて欲しーい!」

つ、ついてけない………。

そんな私の気持ちを察したように優衣が
「じゃ、わたしはこれからお父上様とお約束がありますので」

「えっ、卒業パーティーは?」

「ごめんね。

パスする。

じゃ、さいなら〜」

優衣に腕を引っ張られるように、私は校庭を後にした。


制服姿の優衣を助手席に乗せ、車を走らせた。

「これから食事に行くか?」

私は言った。

もうお昼時だ。お腹がすいていた。

「いいですよ」

嬉しそうに笑顔で言う優衣。

「何食べます?」

「んー。

パスタなんてどうだ?

エビがたっぷりと入ったパスタなんて」

「よしてくださいなー」

困ったように笑う優衣に、私もつられて笑った。