永遠の君に

控え室のドアが開き、朝香が出てきた。

白いウエディングドレスに身を包んだ朝香は、優衣と私を交互に見つめた。

「もう自己紹介は済んだのかしら?」

笑顔で言う朝香に私は目をパチパチさせる。

優衣も私のマネをするように、大きな瞳をパチパチさせていた。

「まだやってなかったの?」

驚く私たちをよそに、のんきな声で言う朝香。

それまで黙っていた優衣が私を指差すと、
「ママの旦那さんなの?」
と、キョトンとした様子で言った。

ママ?

優衣にママ呼ばわりされた朝香は、
「そうよ」
と、笑顔で答えた。

この子が朝香が話していた娘?

そう思っていると、
「私の娘なの」
と、朝香が言った。