試合は勝った!


「俺の言う事聞いてくれるよな!」


「当たり前じゃん。」


「俺と付き合って。」


「本当に私でいいの、今日初めて恋の気持ちがわかった人だよ…。」


「誰に恋したんだ。」


「光輝くん…。」


「なら話は早いな!
試合に勝ったら告ろうと思ってたんだ。

いじめにあっても最後はちゃんも立ち上がって、菜々美の天然さも可愛いし、俺女ってろくでもないと思ってたけど素直な子もいるんだな。」


「ありがとう。」


「もっと恋はどんなものか俺と一緒に学んでいこう!
菜々美…。」


「うん!
こ、光輝…。」


失礼じゃないかな…。
 
でも…呼び捨てで呼んでみたかった。

漫画みたいに。

恋が私だけわからないから恋愛小説をよく読んでたんだ。

「呼び捨てで良かったかな?」

「当たり前だ。
あ、そうそう…。
菜々美に鈍感って言ったけど、俺も初めて恋をしたんだから、菜々美よりも一年長く生きてる俺のほうが気づくの遅かったっていう事は、俺のほうが鈍感かもしれない。
まぁ、でもやっぱりそんな人に今まで巡り合ってなかったけだかもしれない。
俺も菜々美も!」

「確かに言えてるかも…。
なら、私達鈍感じゃないね。
ちょっと待てよ…鈍感じゃないなら、私天然でもないかも!
まぁ、私は最初から天然って思ってないけどね。
そうでしょ、光輝。」

「そうだな…菜々美は天然ではない。
…ド天然だ!」

「光輝ー、言ってる意味がわかんないよ!」