オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ



シャワーを浴びてる最中も悶々としていて、

スキンケアが終わった今でもスッキリしない。


ただ単に酔いが回って爽快感が無いだけなら問題ないんだけど、

根本的なところが確実に違う気がして……。


鏡に映る自分の姿を眺め、無意識に溜息が零れていた。

そろそろ行かないと……。

モヤモヤ感が晴れないまま、彼がいるリビングへと。



「温かいのでいいよな?」

「あっ、はい」


リビングにいるかと思ったら、キッチンから声がかかった。

そんな彼のもとに向かうと、


「ん」

「……有難うございます」


ほんのり甘酸っぱい香りのする飲み物を手渡された。


「はちみつレモン?」

「二日酔いにならないようにな」

「…………すみません、お気遣い頂き……」

「フフッ、たまにはいいんじゃねぇの?」

「え?」

「俺と飲む酒と友達と飲む酒は違うだろ」

「まぁ、………そうですね」


嫌味で言われているのか、はたまた私を気遣ってか……。

それさえ考えるのも面倒だ。

そんな事より、胸の奥に燻っているこの感情を何とかしたくて。

どうしたらスッキリするんだろうか?



いつもの定位置に腰を下ろし、

はちみつレモンのお湯割りに口をつけながら、

モヒートを飲む彼の横顔をじっと眺めていると。