ピロロロン♪

アタシの携帯が鳴った。
小学校時代の親友からだ。
同じ学校なんだけど塔は違うためほとんど会えない。

《花梨中学校はどうだった?いい男子見つけられた~?
ウチもうめっちゃカッコイイ人見つけちゃった♪♪
まさかまだ海斗なーんてないよね?》

う。
沙羅はいつも鋭い。
ごまかそうとしても無駄。
海斗の事だって言ってもないのに、ばれちゃったし。

《そう簡単に忘れられないよ。》

とだけ沙羅に送って、
携帯をベッドに上に放り投げた。

沙羅へのメールはまるで
自分自身に言ってるみたいだった。

そう、簡単には忘れられない・・・。

ピロロロン♪

沙羅からだ。

《まぁ、恋って落ちるのは一瞬だけど、
忘れるまでには相当時間かかるからね。
花梨にもきっといい人見つかるよ。
ウチも応援してるから。
見つかったら絶対紹介してよ~!
↑これ命令wね。 沙羅》

沙羅はアタシよりも恋愛上手。
だから、いつまでも海斗の事が好きなアタシが
じれったいのかもしれない。

・・・だって、叶いもしないから。