「僕は……」

桜井くんは少しうつむいていた顔を上げた

彼と目が合う

そして…………


「星野さん、あなたが好きです」


はっきりと、そう言った。

嬉しい。それしか頭の中には浮かばなかった。
でも、私も言わなくちゃいけないことがある。

「……桜井くん、あのね 私もずっと避けてた 自分の気持ちに気がついていたのに 龍くんとのこともあるからってうやむやにしてた」

私はもう一度、彼の顔をしっかりと見た。

「前から気がついていたのに、怖くて、勇気が出せなくて……もう無理なんだってあきらめてた」


大切な……幼なじみまで傷つけてしまった

後でまた傷つけてしまう……それでも私は言わなくちゃ


「私もずっと、桜井くんのこと好きでした」


やっと……言えた

「……え、本当に？！」

私はただコクリとうなずいた。

顔がすごく熱い。

「よろしく……お願いします」