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あれから3時間ほどがたって、部活も終わりの頃……
そろそろ終わりかぁ……
話、しなくちゃな……
そう思っていると、ステージ前で少しざわついた。
「…………言ってるじゃないですか!」
「……………………………………!」
なにか険悪な雰囲気だというのは感じられたので美緒ちゃんと急いで向かった。
そこでは輪ができていて、その中心にいたのは……桜井くんと龍くん。
「陽太は鈍すぎるんだよ、自分の気持ちもわからないのか?」
「坂井くんにどうしてそんなこと言われないといけないんですか?」
「陽太が鈍すぎるからだよ!」
少しの間、2人の言い合いが続いた。
何の話をしてるのかまでは分からないが、龍くんの方から話を振ったみたいだ。
「わかった、陽太がそこまで言うなら葵は俺がもらう お前には絶対ゆずらねぇ」
「えぇ、別にかまいません」
………えっと………………私?!
「ちょっ、ちょっと龍くん?!一体何の話を……?」
「あ、いたのか ちょうど良かった」
龍くんが私の方へ体を向けた。
「いたのか、じゃなくて なんで喧嘩なんて……」
「葵」
いつもと違った真剣な声、思わず黙ってしまった。
2人を取り囲んでいた皆まで静かになる。

