「ちっす」
エイコの好きな人が言った。
「タケさん久しぶり♪」
その男は、タケというらしい。
「あ、こいつはショータ」
タケが紹介する。
「ちわ」
紹介されたショータは軽く頭を下げた。
「ショータさんね!ウチはエイコ!で、こちらはちえさん!」
「どうも」
私も軽く頭を下げた。
「ちえさんって、高橋ちえさん?」
ショータが私を見て言った。
「えっ…」
なんで私の名前を知っているの?
何者??
「そうですけど…」
「やっぱり!」
ニコッと笑うショータ。
「知り合い?」
タケは私とショータを交互に見る。
エイコはタケに見惚れてフリーズしている。
「すいません…どこかでお会いしましたっけ?」
私がショータに聞いた。
「会った会った!1回だけね♪」
ショータのその言葉に、頭をフル回転させて記憶を遡る。
…が、全然出てこない…。
「ごめんなさい…忘れちゃいました」
そう言うといきなり笑い出すショータ。
「はははっ!無理もないよ!」
そう言っただけで、いつどこで会ったのかは教えてくれなかった。
