車で近くのカフェへ向かった。
「俺また会社戻んなきゃいけないからさ、昼飯食べたらちえを送るわ」
「そうなの!?」
「ごめん」
今日は一緒にいられると思ったのに。
夫婦なのにな…。
無言のまま、カフェに到着。
メニューを開いていたら、ケンが口を開いた。
「決まった?」
「まだ」
「俺これにする」
「そう」
「ちえ怒ってる?」
「怒ってない」
「怒ってるだろ?一緒にいられないから寂しいのか?」
「うるさい」
私は店員さんを呼んだ。
「デミソースオムライスのサラダセットをお願いします」
「かしこまりました」
失礼します、と店員さんが去って行った。
「自分だけー!?」
ケンが驚いていた。
「一緒に頼めばよかったじゃん」
「てっきりちえが言ってくれるのかと思ってたわ!」
すいませーん、と店員さんを呼ぶケン。
自分の分を注文して、私の顔を見た。
