男は店の外に出た。


「俺さ〜、ぶっちゃけこういううるさい場所苦手でさ〜。ツレと来たんだけど、頭ガンガンしてきちゃって」


男は饒舌に話す。



「もう出ようと思ってたらさ〜君を見つけちゃってね!あ、君名前なんて言うの?」


「チエ」


「ちえちゃんって言うんだ〜。何歳?」


「二十歳」


「若くていいねー!!」


「何歳?」


「俺25だよ〜四捨五入しちゃダメだかんね?」


ケラケラと笑う男。


「ちえちゃん、どっか他の店で飲み直さない?」


「いいよ」



こうして私たちは夜の街を歩き始めた。