その日はスペシャルスイートルームに泊まり、アツい夜を過ごした私たち。
左手薬指には、婚約指輪と結婚指輪が2つ重なっている。
どちらのダイヤも眩しすぎるくらい。
でもちょっとおかしいような…。
まだ夫婦になっていないのに、結婚指輪って…あれ?
普通プロポーズのときに婚約指輪じゃないのかな?
まあ、いっか!
帰りの車の中で、ケンが言った。
「今から俺もちえの家行ってもいいかな?」
「え、でも、両親いるし…」
「だから行きたいんだよ。結婚のお許しをいただきにね♪」
「そうか!そうだよね!」
このとき完全に私は浮かれていた。
