着いたところは高級そうなホテルだった。
「今日はディナーを予約したんだ」
会えない時間は長いけれど、会う度ケンは私にサプライズをくれる。
エレベーターで最上階まで上がった。
通された席は窓際で、景色を一望できる絶景の場所だった。
「すごい!夜景が綺麗〜」
私が目をキラキラさせている姿を、嬉しそうに眺めるケン。
「気に入った?」
「うん!すごい!」
「よかった♪」
夜景も綺麗だったけど、お料理も素敵だった。
彩りが綺麗で、でもお皿にちょこっとしかのっていない。
どれも高そうなお料理だった。
「シャンパン」
ケンは近くを通ったウエイターを呼んで、そう言っていた。
「飲むの?」
「ダメ?」
「いいけど、車どうするの?」
飲まない日は車で来るって言っていたから、てっきり今日は飲まないものだと思っていた。
「今日はここに泊まるよ♪もちろん、ちえも一緒にね!」
「え!!」
こんな高級そうなホテル、泊まっちゃっていいの!?
「大丈夫、もう部屋はとってあるから。スペシャルスイートルーム♪」
ケンには会う度驚かされる…。
「今夜はアツい夜にしようね」
とケンは小声で言った。
そのすぐ後にシャンパンが運ばれてきて、私は顔が赤くなってしまった。