「着いたよ」


そこは芝生が綺麗な広々とした公園だった。



車を降りて、池の近くのベンチに座った。





「ケンってさ、仕事何してるの?」


私はケンのことをほとんど知らなかった。

仕事はもちろん名字も知らない。


彼女なのに。





「IT関係だよ」






でもケンは私のことを色々知っている。

それは付き合いたての頃、ケンが聞いてきたから。


そのとき私も聞けばよかったんだけどいっぺんに質問されすぎて私が聞く暇がなかったし、答えてばかりで聞くのも疲れてしまったから。


だから今日は私が質問攻めにしよう。




「血液型は?」


「大雑把なO型」


「身長は?」


「173」


「体重は?」


「最近測ってないけど…60ぐらいだと思う」



「視力は?」


「1.5!俺目だけはいいんだよ」



「彼女は?」


「ちえ」


「正解!」




ちょっとふざけてみたり。





「彼女と言うか、婚約者だけどな♪」


ケンがニヤニヤしながら言うから恥ずかしくなったので、質問はここまで!




その後は公園を、手を繋いで散歩したりブランコに乗ってみたりして楽しい時間を過ごした。