「ちえ」
そう言うと、私の目の前に来て私を立たせた。
ケンの顔を見上げる。
「俺ら、結婚しよっか」
え…?
今何て言った…?
「ちえ?どうした?」
ケンが私の目を見つめる。
「ごめん。急すぎたか」
へへっと笑うケン。
「いや〜、ちえ可愛いしさ、俺のこと好きって言ってくれたからイケるかと思っちゃったよ!それにエッチも最高だったし、胸も俺好み!言うことなしだわ!」
ヘラヘラしているケン。
「もぅ…バカ」
私も笑顔になれた。
でも嬉しくて嬉しくて、また涙が溢れ出た。
「また泣いてんのかよ!ホントちえは泣き虫だな〜」
そう言ってギュッと抱きしめてくれた。
「俺がちえを守るから。俺がちえの涙拭いてやっからさ、結婚しよう」
私は大きく頷いた。
こんな気持ち、初めてだった。
ましてや初対面の相手にこんな感情を抱くなんて。
とにかくケンが好きだと思った。