真実アイロニー【完結】


「伯母ってあの方ですか?」

「ああ、書類などを持って来てくれた」

「……俺、ちょっと話してきます!」



教頭先生に頭を下げると、堂島さんの後を追った。
職員玄関で見付けた俺は声をかける。



「堂島さん!」


堂島さんはぴくりと肩を揺らしながら、ゆっくり振り向いた。
サラサラの髪の毛。
薄めの化粧だけど、華やかで。
小早川よりは優しそうに見えるけども、なんとなく雰囲気が似ている。


やっぱり血ってモノなのだろうか。



「えっと…?」

「あ、俺…じゃなくて、僕2-Eの担任の早乙女と申します」


そう告げた瞬間、彼女は少しだけ目を見開かせる。
それから視線を伏せると、申し訳なさそうに口を開いた。



「それはそれは、挨拶もせずに…」

「いえ!小早川からは堂島さんの話を聞いておりました」

「……あの子から?」



怪訝そうな顔を見せると、堂島さんは口元に手を当てる。
やっぱり、小早川の事よく思ってないのかな。


ほんの少しだけ俺の胸が苦しくなった。