天狗娘は幕末剣士



「遠野っ……俺の後ろにいろ……!」




鍔迫り合いをしながら、斎藤さんが言う。




「大丈夫です、私、戦えますから!!」




そう言って、私はもののけの刀を振り払った。




「はああ!」




力強く斬り込んでいくも、女の私の力は、もののけに軽く流されてしまう。




「っく……」




隣で戦っていた斎藤さんの勝負がついたようで、もののけが1匹ドサッと倒れる。




「隙あり!」




「っ!」




「杏子!」




斎藤さんの叫び声と同時に、相手の力が私の顔をかすった。




頬が薄く切れ、血が流れる。




「とどめだぁ!」




相手が勢い良く刀を振りかざす。




それを私は小太刀を使って受け止める。




「これくらい……」




これくらいの刀、斎藤さんの刀に比べれば……




「なんてことない!」




そう言って、ギリギリと力を加えてくる相手の刀を弾き飛ばした。