天狗娘は幕末剣士



「なに?」




「私、斎藤さんの力になりたいんです。

 どうすればいいですか」




斎藤さんは、何も言ってくれない。




「弱さが理由なら、私もっと強くなります。

 ちゃんと人を斬れるようになります」




「俺は何も、お前が人を斬らないから邪魔だと言ったわけではない」




「じゃあ、どうすれば……!」




認めて欲しい、斎藤さんと共に戦いたい。




そんな思いで、私は斎藤さんを見つめた。




だけど、彼はすぐに私から目を逸らしてしまった。




「……やはり、似ているな」




「え?」




すると、斎藤さんはゆっくりと私に目を移した。




「お前の目は、俺の姉の目によく似ている」




「……亡くなった、斎藤さんのお姉さんですか?」




そう言うと、斎藤さんの目が大きく見開かれる。




「お前っ、なぜそれを……!」




「土方さんが教えてくれました。

 斎藤さんも、私と同じように大切な人を失ったと……」




「……そうか」