天狗娘は幕末剣士



観念した私は土方さんに全て話した。




巡察中に斎藤さんに拒絶され、今は距離を置かれている、と。




「なるほど」




「斎藤さんは、私が新選組に入るのも快く思っていなかったみたいですし……

 やっぱり、私斎藤さんに嫌われているんでしょうか」




「それは違えと思うぞ」




すると、土方さんはふぅ、と息をつき目を伏せた。




「心配、なんだろうな、お前が」




「へ?」




斎藤さんが、私の心配を?




ポカンとしていると、土方さんが静かに続きを話してくれた。




「斎藤も、お前と似たような経験をしたらしいんだ」




「え?」




「あいつも昔、目の前でもののけに姉を殺されたらしい」




「え……」




「突然襲ってきたもののけに、刀を向けた姉が斬られたらしいんだ」




「そんなことが……」




知らなかった。




斎藤さんも、目の前で大切な人を失っていたなんて……