天狗娘は幕末剣士



「遠野」




名前を呼ばれ、顔を上げる。




私を呼んだのは、斎藤さんだった。




「なぜ、飛び込んできた」




「っそれは……」




凍てつくような冷たい眼差しに、私は思わず口ごもる。




「俺の前には出るなと言っただろう!!」




斎藤さんの怒鳴り声に驚いて、体がビクッと震えた。




「お前は死にたいのか!」




「っそ、そんなことありません!」




「剣もろくに使えないで……邪魔なだけだ!」




「っ!」




やっぱり、そうだったんだ……




彼の一言が胸に深く刺さり、何も言えなくなってしまった。




「ちょっと斎藤くん!言いすぎだよ!」




総司の言葉にハッとした斎藤さん。