天狗娘は幕末剣士



すると、斎藤さんは自分の相手をすぐに倒し、私の前に立ちはだかった。




「どいていろ!」




「でも……!」




「いいから、お前は下がっていろ!」




そう言って、彼は私を突き飛ばした。




「きゃっ!」




突然の出来事に、私はしりもちをついたまま、斎藤さんの背中を見つめていた。




「どうして……」




私、そんなに邪魔なんですか……?




なぜ、戦うことを許してくれないのですか……?









しばらくして、近くを巡察していた一番組の人達も加わり、程なくしてその場はおさまった。




「怪我はない?杏子ちゃん」




「うん……」




キンッと刀を仕舞いながら、総司が私に歩み寄ってきた。




だけど、私はさっきの斎藤さんの行動がショックで、顔を上げられずにいた。




すると、誰かもう1人、私に近付いてきた。