天狗娘は幕末剣士



「やああっ!」




雄叫びを上げ、相手を斬りつける。




だけど、深く斬らないように注意する。




いくら敵でも、殺したくはないから……




「ぐっ……」




苦しそうな声を出し、相手は倒れた。




……ごめんね……




心の中で、そう呟いて私は柄を握り締めた。




「斎藤、覚悟ぉ!」




その声にハッとして振り返ると、1人の男が斉藤さんの背中に向かって、刀を振り上げていた。




「斎藤さんっ!」




私は瞬時に斎藤さんの背中に回り込み、小太刀で男の刀を受けた。




「っく……」




「遠野?!」




ギリギリと鍔迫り合いをしていると、斎藤さんが声を上げた。




全力で相手の刀を弾き飛ばし、私は体制を立て直した。