天狗娘は幕末剣士



土方さんの部屋から戻る途中、歩きながら斎藤さんに芹沢について聞いてみた。




「あの、斎藤さん。

 芹沢さんって、どんな人なんですか?」




「ああ、そうか。

 まだ話していなかったな。

 芹沢さんは……」




すると、斎藤さんの声を遮るようにして、後ろから声が飛んできた。




「おい、斎藤」




2人揃って振り返ってみると、そこにいたのは大きなお腹の巨漢だった。




その人は、大股で近寄ってくる。




……なんか、お酒臭いな、この人。




「ん?なんだお前、見かけない顔だな。

 新入りか?」




「あ、はい!」




「ほぉう……」




男は、ジロッと私を見下ろしてきた。




「フンッ、この俺に挨拶も無かったのは不愉快だが……

 まあ、せいぜい頑張ってくれたまえ」




持っていた鉄扇で自分の肩を叩きながら、男は私達の間を通り過ぎて行った。




体も大きいけど、態度も大きそうな人だな……




「……今のが芹沢さんだ」




「ええ?!」




今の人が、芹沢さん?!